大手金融機関で超富裕層のプライベートバンカーをしているハピラキです
この記事では「固定費の見直し方」について解説します
というのも、貯蓄や投資を始めるのにあたり、家計の見直しというと、こんな目標を立てる人が凄く多いです
・まずはお小遣いを減らして貯金を優先しよう!
・どんなに暑く(寒く)ともエアコンはつけずに節約しよう!
はっきり言って、この目標だと失敗してしまいます
実際これらの目標を立てる事はすぐに実践できるのですが、厳密にいうと、この目標だけだと失敗する可能性が極めて高くなります
この記事では、
・失敗しないための家計の見直し手順
・固定費見直しのための重要な行動例
をそれぞれわかりやすく解説していきます

・正しい目標設定で成功しよう!
目次
家計の見直しで最優先すべきは「固定費」を削減すること

早速最も重要な部分をお話しすると、家計の見直しで重要なのは「固定費を削減すること」です
具体的には
1、固定費の内訳を確認する
2、固定費にメスを入れる
3、聖域なく根本から見直しする
の3つです。それぞれ詳しく解説します
1、固定費の内訳を確認する
↓の記事でもお話しした通り

理想的な家計バランスは「世帯の手取り収入」を4分割にした上で
- 固定費25%
- 変動費25%
- 自己投資25%
- 貯蓄・投資25%
各項目(固定費、変動費、自己投資、貯蓄・投資)の支出を25%以内に収めることです
例えば、毎月の手取り収入が30万円であれば『30万円÷4=7.5万円』
つまり各項目が7.5万円ずつに収まっていれば、極めて理想的な家計バランスになっていると言えます

固定費には
・住居費(家賃、住宅ローン、修繕管理費、固定資産税)
・保険料(生命保険、医療保険、貯蓄型保険)
・通信費(スマホ通信料、WiFi使用料)
・車の維持費(車両本体、駐車場代、ガソリン代、車検代)
などがありますが、まずは固定費が「手取り収入の25%」以内に収められているか現状を確認し、具体的な数字で見てみましょう
2、固定費にメスを入れる

大切なのがこの2つ目です
「固定費にメスを入れる」
もし「手取り収入の25%」以内に固定費が収められていない場合は固定費にメスを入れて下さい
固定費には次のような特徴があります
・使用頻度に関わらず毎月の支出額は概ね同じ
・銀行口座からの自動引落しが大半
つまり、一度導入すると見直す機会はほとんどなく、その固定化された費用に合わせ生活が形成されます
まさに灯台下暗しとも言える程、固定費は第一に見直すべき項目なのです

・これ、凄く大切な事なんだ!
3、聖域なく根本から見直しする

その為にも固定費の代名詞でもある「住居費」、「保険料」、「通信費」、「車の維持費」について、いずれも費用を見直す必要があります
どれも生活に欠かせない固定費ですから「本当に削っても良いのか、どれを削れば良いのかな?」と悩む方も多いと思います
しかし、毎月高い料金を払っている固定費は、見直してみると無駄な部分があるかもしれません
是非、自分の人生をコントロールする為にも聖域を作らずに固定費という根本から見直していきましょう

・一度見直しさえしてしまえば、後はほったらかしでOK!
固定費見直しのための重要な行動例

これから挙げる固定費を見直す重要な行動例を参考に、どのような見直しを進めていけば良いのかを紹介します
この4つを抑えておけば、よっぽど困ることはありません
1、住居費:住宅ローンの繰上返済、家賃の引下げ
2、保険料:保険内容の見直し
3、通信費:通信プランの変更(格安SIMの活用)
4、車の維持費:車の売却、レンタカー・カーシェアの活用
それぞれ詳しく解説していきます
1、住居費:住宅ローンの繰上返済、家賃の引下げ
「住居費」は固定費の中でも最もシェアを占めている支出です
もし「手取り収入の25%」以内に固定費が収められていない場合は収入に見合わない家に住んでいることになり、これが家計を圧迫している原因のひとつだと考えられます
住居費を見直すには
・繰上返済による毎月の返済額見直し
・家賃を下げる交渉を行う
・引越しによる家賃引下げ
などの方法があります
【持家の場合】
持家として住宅ローンを支払っている方については、繰上返済を活用することも1つです
手元資金に余裕があれば、返済額軽減型の繰上返済を行うことで、月々の返済額を減らすことが可能です
但し、住宅ローンの繰上返済は、金利や種類、控除によっては逆効果になることもあるため、金融機関とよく相談して決めるようにして下さい
手元資金に余裕が無く、毎月の返済が苦しいという方は持家の売却も候補の1つになってきます
【賃貸の場合】
賃貸にお住まいの方は比較的フットワークの軽い判断ができます
契約更新のタイミングなどで大家さんに「周辺物件よりも家賃が高い」ことや「工事などで日照条件が悪くなった」ことを理由に家賃を下げてもらうようお願いしてみたり、そもそも引越しを検討することも1つです
個人的には、多少部屋の大きさが狭くなったとしても、勤務先の近くに引越しすることをおすすめします
例えば、都内であれば部屋が小さくとも、周辺環境が整っているケースも多く、気分転換にカフェや行ったり、図書館などで寛ぐこともできます
部屋を小さくすることで、無駄なモノを買わなくなったり、掃除がしやすくなるなどのメリットも大きいので、結果として固定費以外の支出も見直しできる可能性もあります
いずれにせよ、現状は把握した上で「細分化」をして「今すぐこれをやろう!」というところまで落とし込むことをおすすめします


2、保険料:保険内容の見直し
「保険料」も固定費を見直す上で大きなポイントです
保険はいざというときの備えですが、保険を掛け過ぎて家計が破綻してしまうことは避けなければなりません
基本的に保険料は月5,000円程度(多くとも収入の3%以内)であれば十分であり、不足分は現預金で充当する事が無駄ない対応といえます
保険に加入してから何年か経っている場合、古いプランのまま高額な保険料を払っていることが考えられるので、これまで一度も保険を見直したことがない方は要注意です
また複数の保険と契約している方は、それぞれの保障内容に重複している部分がある可能性もあります
複数の保険に加入すると二重払いが起こりやすいため、加入する保険はなるべくシンプルにまとめるのがおすすめです
【最低限必要となる保険】
・生命保険
・火災保険
・自動車保険
の3つで十分です
安心料として保険料を払うことも1つですが、公的保障でカバーできない部分は是非貯蓄による現預金で対応するくらいの余裕資金を準備することの方が無駄はありませんので、今一度よく見直しをしてみて下さい



3、通信費:通信プランの変更(格安SIMの活用)

「通信費」に関しては、スマホ代やWiFi等のインターネット料金がありますが、毎月のスマホ代やインターネット料金が高いと感じる原因は、用途とプランが合っていないのが挙げられます
【スマホ通信料】
毎月データ容量が10GBに満たないような使い方をされている場合は、DoCoMoやauなどの大手キャリアから格安SIMへの乗り換えがおすすめです
毎月5GB程度しか使わないのに30GBとか50GBのプランに入っていては、使わないデータ通信量が無駄になってしまいます
一方で、格安SIMなら月1,000円~3,000円程度の料金に抑えられます
用途に合わせたデータ容量を確認し、格安SIMへの乗り換えも検討してみましょう

【インターネット使用料】
インターネット使用料を削減するためには、自分の用途に適した回線を選ぶ必要があります
インターネット回線には、
大きく分けると3つあります
モバイルWiFiやホームルーターは月額料金が安いものの、通信速度が不安定な可能性もあります
コロナ禍でテレワークが増えたご家庭や映画をストレスフリーで観たい方なら、速度や品質が安定した光回線がおすすめです
格安SIMのプランでもスマホとインターネット回線のセット割もありますので、検討してみてください
月々の通信費を今よりもずっと安くできるかもしれません

4、車の維持費:車の売却、レンタカー・カーシェアの活用
毎日必ず使わないといけない状況にある人は仕方がありませんが、個人的に、平日に車を使わないような人は、車は不要だと思っています
車には車両本体の費用の他に、ガソリン代、駐車場代、税金、保険、メンテナンス費用などがかかります
そのため、「軽自動車1台で年間50万円程度(月4万円)、普通車で年間80万円程度(月6万円)」の維持費が発生していると言われます
車の維持費を見直すための最善の方法としては「今持っている車を売却することです」
もし車を使用するのが土日中心であれば、レンタカーやカーシェアリングで十分です
どうしても車が必要という家庭については「新車ではなく中古車を購入する」ようにして、極力車にかけるコストを下げるようにしましょう!


まとめ:正しい順番で、まっすぐ人生の質を高めていきましょう

固定費の見直しに限らず、成し遂げたい事があるのであれば、目標設定と具体的な行動が常に重要です
固定費の見直しは一度行えば継続した効果が発揮されることもあり、電気やエアコンの節約よりも遥かに成果が期待できます
この記事で書いた内容をしっかりと見直すことができれば、迷わず進んでいけるはずです
正しい目標設定で、人生の質を高めていきましょう!